2021年1月24日日曜日

漢字「保」の成り立ちと由来:一人の人が嬰児を背中に負ぶった状態を示す


漢字「保」の成り立ちと由来:一人の人が嬰児を背中に負ぶった状態
 古代の漢字を見ていると、子供や嬰児を古人たちが如何に 大切に育て、慈しんでいたかを示す漢字を発見することがある。この漢字「保」もそのような漢字である。見ていてほほえましい。

引用:「汉字密码」(P544、唐汉著,学林出版社)
唐漢氏の解釈
  「保」は会意文字です。幼児は歩くことができず、いかに保護するか、容易ではありません。常に見て助ける方法は嬰児を胸に抱くか、背中に負うかです。甲骨文と金文の「保」の文字は人が嬰児を背中に負っている形です。右下の1点は大人が背中に手を当てて保護していることを表示しています。
 小篆の字体は書き方の上で対称に平衡にしています。又子供の左下に1点を加えて元来の象形の意味が跡形もなくなっています。「保」の字の本義は「保護、守衛」の意味です。


漢字源の解釈
  会意兼形声・。保の古文は呆で、子供をオムツで取り巻いて、大切に守るさま。


まとめ
 古代の漢字を見ていると、子供や嬰児を古人たちが以下に大切に育て、慈しんでいたかを示す漢字を発見することがある。この漢字「保」もそのような漢字である。見ていてほほえましい。今の世で時に耳にする子供を捨てたり、蔑ろにしたりすることは漢字の上では見当らない。

「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。

0 件のコメント: