2021年1月13日水曜日

漢字「念」の成り立ちや如何に:男の性欲をそのまま漢字にしたものと見るか心の奥深くしまい込んだ思いと見るか



漢字「念」は男の性欲をそのまま漢字にしたもの

 漢字「念」は男の性欲をそのまま漢字にしたもの。ところが、もう一つ別の考え方は、「心の奥深くしまいこんだ思い」と解釈する説もある。この両者の違いは、一に「今」という漢字の解釈の違いにある。即ち「今」を射精と見るか、栓を酒器と見るかである。

 



引用:「汉字密码」(526、唐汉著,学林出版社)
念は今+心の会意文字
唐漢氏の解釈
 念は会意兼形声文字である。金文の念の字の上部は「今」という文字である。この表示は男性の性行為をいう。下部は「心」のデッサンである。両形の会意で、男子の性愛に対する渇望を表している。小篆の念の字は金文を引き継ぎ楷書も小篆を引き継ぎ、この構図は一脈を受け継いでいる。 念は説文では「心と今の声から常に思うなり。」としている。長く思うという意味だ。実際上念の本義から思慕するから来ている。




字統の解釈
 形声: 声符は今。今は栓のある蓋の形で、飲の初文はこれに従う。酒器に栓蓋を施している形である。


結び
 念は声を出して読む、念じるなど高尚な意味に用いられているが、説文では「心と今の声から常に思うなり。」としている。長く思うという意味だ。要は男の性欲をそのまま字に表した字という。しかし、太古の昔から、このようなある種の心中の思いを感じにすることができたのか少し疑問だ。





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