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2021年4月25日日曜日

漢字の成り立ちと由来の意味するもの:「幹」:古代の人々は樹木の生長から、根や幹の役割を認識し、自分たちの集団行動の規範を作っていったのだろう


漢字の成り立ちと由来の意味するもの:「幹」:古代の人々は樹木の生長から、根や幹の役割を認識し、自分たちの集団行動の規範を作っていったのだろう
以前に、このブログで「干支」との観点から、漢字「幹」と「枝」につて考えたが、ここでは十二支から離れて、純粋に漢字学の観点から改めて、「幹」と「枝」について考察する。
参考ページ:「「支」(木の枝)と「干」(木の幹)から古人は年月の数えるのに干支(えと)を考え出した」


漢字「幹」の楷書で、常用漢字です。「幹」と「枝」は字の生成から見る限り、幹から切り取った象形(会意)になっており、字の生成か手を跡付けるのも興味深いものがあります。
幹・楷書




  
「幹」金文
「幹」・小篆
「幹」の原字は「倝」(かん:旗竿に吹き流しを付けた形)
幹・楷書


    


「幹」の漢字データ
 

漢字の読み
  • 音読み   カン
  • 訓読み   みき

意味
  • 物事の最も大切な部分
  • 中心となるもの
  • 全体に支配的な影響を及ぼす部分・人

熟語   幹部、基幹、根幹、語幹、幹事、幹線、体幹




引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)
唐漢氏の解釈
 「幹」は木の幹の主要部分で木の先を支える役割も持つ。拡張されて事物の主体、重要部分を表わす。体の幹、幹線など。
 現代漢語中で「材干、骨干」の字句はここから来る。「幹」は木の幹である。小篆の幹の字は会意文字である。樹木に力を与え、上に伸ばすことも含め、太陽の光を争う意味である。

 又古代古墳の時代、板を両辺から支え手立てておき固定するのに用いた杭からとったものだという人もいる。節や傷がなくまっすぐで、樹木の幹の部分からとる。後々まで長く使え、後来幹を木の根幹の部分を言うようになった。
 

 

漢字「幹」の字統の解釈
 形声文字である。「幹」の初文は「「倝」」で、旗竿に吹き流しを付けた形で、発声は「かん」。さらに木を加えて根「榦」の字となった。


まとめ
 「幹」:古代の人々は樹木の生長から、根や幹の役割を認識し、自分たちの集団行動の規範を作っていったのだろう。よく言われる「十干」という概念が、この「幹」という漢字との関係にはまだしっくり行かないものがある。



「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。

2018年11月15日木曜日

「支」(木の枝)と「干」(木の幹)から古人は年月の数えるのに干支(えと)を考え出した


「支」は元々「枝」を意味していた。そして干支は木の幹と枝から発想された

引用:「汉字密码」(P139、唐汉著,学林出版社)

「枝」の字の成り立ち」
木の枝の漢字の起源は「枝」ではなく、「支」であった。白川博士の字統でも「支:木の小枝を持つ形で、枝の初文」とある。「支」の用義が分化するに及んで、四肢・枝幹などの字が作られたとある。
 木の「支」の下部の又の字は元々「手」である。 甲骨文字では、具体的に、木の中ほどに手をいれて掴んでいるように見えるが、唐漢氏はこのことから、白川博士より、もう少し踏み込んで、「古文中に手の中に一本の棍棒をとる形は即ち植物の枝の条のなす所以だ。枝は比較的細く、小さな棍棒と同じく木の幹から派生して、枝別れする枝である。植物は根、茎、枝で全体である。枝は幹と比べるとそれほど重要ではない。このため枝節は副次的なこと或いは緊要でないことの比喩に用いられる。」
 
 この「枝」が幹から派生していくのを、古人は年月を数えるのを、木の幹である「十干」にその枝として「支」を結合させ、六十年を一サイクルとする干支を作り出したものであろう。


世界の干支
 さて、日本、中国、韓国以外にも年月を数えるのに干支を用いている国には、ベトナム、チベット、タイ、モンゴル、ロシア、ベラルーシなどがあるということである。

 登場する動物も、干支の最後に登場する猪の代わりに豚が登場する国がある。猪の変わりに豚、ウサギの代わりに猫、牛の変わりに水牛、寅の変わりに豹など、民族色豊かだ。


これは猪か果てまた豚か
 少し話は変わるが、南太平洋の諸島の中でバヌアツという国があるのをご存知だろうか。この国では、豚が非常に珍重されていて、結婚式の引き出物だとか、部族間の抗争の手打ちに豚一頭が使われていたそうだ。


バヌアツの豚の置物
 バヌアツという国の豚は牙を持っており(他でもあるだろうが)、この牙もまた珍重されて、タスカルという名で国旗にも使われている。最高級のものは、この牙が何重にも巻いているものだそうだが、イギリスのエリザベス女王の下にはこの最高級の牙が収められているということだ。
 おそらく豚が完全に人間に馴化するまでの過程にはこうした牙を持った豚あるいは猪が、世界を闊歩していただろうという話。






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