2020年8月26日水曜日

漢字 年 の起源と成り立ち:穀物の熟すことなり


漢字・とは穀物の熟すことを意味していた
 今年一年は貴方にとって、どのような年でしたか。いつものように明け、暮れる年でした。しかし確実に年はとりました。

 それでも一年は否応なく終わりを告げています。涙あり、怒りありそれでも一年は一区切りが経ちます。NHKの「ゆく年くる年」の番組が今の心情にぴったりとあてはまります。

 このように一年は誰にとっても平等に、明確な区切りとなるものです。昔から一年とは時間の区切りだったのでしょうか。
 「年」という言葉の起源と成り立ちに踏み込んでみます。

引用:「汉字密码」(P289、唐汉著,学林出版社)

年 の字の成り立ち」
年は農耕文化に情熱を注いでいる周の人々の時間の概念である。「年」の甲骨文字はまるで人が稲を背負っているかのようだ。説文は年を「穀物の熟すこと也」としている。これは「年」の本義は成熟した作物であるという意味です。




年という概念はいかに生まれたか
 古代の農業耕作技術は簡単で、生活は北方の先民たちの中では、辛苦極まれりというべきで、彼らの畑を耕す労働は毎日毎日の繰り返し、しかしながら農作物は年一回熟すだけ。「日」として「食物」を使う農民にとって、作物を収穫することの重要性は非常に重要です。古代の人々は、「四季が経過して1年」、そして「1年は穀物が熟している」と考えていました。
 収穫に必要な期間はちょうど1年なので、「年」の概念が導き出され分離されます。収穫サイクルの年と純粋な時間の概念としての年として、それは先祖の心の中で一貫しています。いろいろの言葉を見るとそれは同じ漢字でなければなりません。


年が時間の概念として、確立される過程
 時間が経つにつれて、「年」は徐々に収穫という意味を表すことができなくなり、専用の時間単位になりました。これが、今日の中国人が過ごす「年」の本当の意味です

「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。

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