箸
箸は竹かんむりです。これは漢字ができたころには箸が発明されており、しかも材質は竹が主流であったようだ。
「箸」は形声文字で、竹と者の音声から構成されます。 「者」の本来の意味は、箸に漆で塗ることであり、箸を囲み、つけるという意味が込められています。
「箸」は竹を使用してその材料特性を示し、「者」は箸が食べ物を箸に付けることを可能にするものであることを示します。
この解釈には唐漢氏の事実誤認があるような気がする。なぜ漆でなければならないのか、時代考証が必要ではなかろうか。
箸にまつわる故事
「韩非子」が記載の本に基づくと、殷と商王朝の終わりに、商の纣王は、自分のために「象の箸」を作るよう命じた、つまり象牙の箸を注文した。大臣の算子はこれを見て、これが周の纣王の腐敗と堕落の始まりであり、殷商がすぐに滅びるであろうと考えて、非常に恐ろしく感じた。事実、殷商朝は周によってすぐに滅ぼされてしまった。
現代では、ワシントン条約の関係で象牙の箸はすっかり鳴りを潜めたが、ごく最近まで一般家庭でも象牙の箸は普通に見られた。殷商の時代との間には3500年の開きがあるが、人間はなんと贅沢になったものだと思う。この人間の傲慢さが、今の地球の危機を産んでいることになる。
字統の解釈
形声文字。声符は「者」。
結び
この逸話から分かることは、殷商の時代には贅沢品にしろ、象牙細工が流通していたことだ。しかしその象牙細工はべらぼうに高いものであったようだ。
「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿