2013年3月17日日曜日

「献」の字は犬の肉を神前に捧げたことを伝える


 中国人や朝鮮人は犬の肉を食うとある意味ある種の差別的感覚で言われる。しかし、彼らの祖先はむやみやたらと犬の肉を食ったわけではない。犬は古代社会においても一緒に狩りをしたりする家族同然の扱いを受けていた。彼らは神に祈りをささげ、祈願する時お供えとして犬を神前に捧げていた。その名残りが「献」という字である。
  その様なことは日本でも行われていた。各種伝承にある「人身御供」である。こちらは犬どころの騒ぎではなく、若い「生娘」というのが相場が決まっていたようである。一体どちらが残酷なのか?あまり他人のことをとやかく言うものではない。

引用 「汉字密码」(P31,唐汉,学林出版社)

左辺は「高」という3本足の鍋、右辺は犬。
「献」は神前に狗肉を捧げたことを表している。

古人は、犬の肉に対しては独特の感じを持っていた
   古人の感覚では、犬の肉に対しては独特の感じを持っている。肉質は柔らかで、カロリーは満ち溢れている。しかし犬はまた狩りをする。各家の助手でもある。この為古人は犬を易々と殺してこれを料理をしなかった。古人は更に多く地方で犬の肉をお供えに当てたようだ。「献」の字の如く、最もいい犬の肉を祖先の神前に捧げることを表している。説文では「献」は宗廟に犬の名と羹を捧げることを言い、犬の脂身を捧げる。

「献」の字の成り立ち
 甲骨文字の「献」の字は左辺は、大きな口の「高」を示している。「高」は古代の3本の足を持つ鍋のことで、右辺は犬である。ここで表示されているのは犬の肉である。金文の「献」の字は甲骨文字を引き継いでいるが、ただ犬と高が形象化されている。小篆の「献」の字は、高の字の上部に虎の字の簡略形が追加されている。ここでは大口の高或いは虎の紋を施したものを表し、楷書はこの流れで「献」となり、簡体字の規範は「献」とした。

「献」の字の現代の用法
 「献」の字もともと最も貴重な青銅鍋で「香肉」を煮ることで、祖先の神霊に奉献することである。これから拡張されて、一般の意味の「献花、献礼、献旗、貢献」などの進献の意味になった。又引き伸ばされて、他人に見させる表現「献技、献丑(つたない芸をお目にかけるという謙遜した意味、献殷勤(手厚く、丁寧にさせていただくという意味)」等等に用いられる。
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