2018年10月1日月曜日

「姻」の起源と成り立ち:父権制の確立後に生まれた文字、新婦の寝る場所を示す


漢字「姻」の起源と由来

引用:「汉字密码」(P505、唐汉著,学林出版社)

「姻」の字の成り立ち」
「姻」は会意文字であり、形声文字でもある。小篆の字形の左辺は「女」の字で、右辺の「因」は甲骨文字の原本は筵の上で寝ることを表示している。拠り所のあるという意味である。父権制の確立後、中国の婚姻風俗は一般には皆女子は男の家即ち新郎の家に出かける。それゆえ新婦の拠り所となる場所となる。また直視的な解釈で新婦が寝る場所という意味である。  いわゆる姻は女と因の組み合わせである。その中で因は又表音を表わす。姻は婚と同じく会意と形声文字である。

古人は婚姻を如何に考えたか
 「姻」は説文では「姻、婚家なり」と解釈され、それゆえ拡張され、姻親と関係する。《尔雅•释亲》の説くごとく、「婚これ父曰く、婦の父を婚となす。このことは「親家の間、女性の父親を婚と呼び、男の父親を姻と呼ぶ。


現代の日本の法律上の「親族」「姻族」の定義
親族の定義
 一般的には,親族というと,親戚の方全般を指すものとして使われています。  法律上の「親族」は,すべての親戚を指すわけではない。すなわち,法律上の親族とは,6親等内の血族・配偶者・3親等内の姻族のことを指します。
姻族の定義
 姻族(いんぞく)とは,一方の配偶者と,他方の配偶者の血族との間の関係のことをいいます。例えば,妻と夫の父母などは姻族となる。  姻族関係は,あくまで配偶者双方の問題です。したがって,配偶者以外の者同士が姻族関係になるというわけではないことを知っておいても損はない。   


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華:民族主義の原点、中華の「華」の語源と由来


漢字「華」の起源と由来
 「華」と「花」は同じではない。花」、「華」は機能が分かれ、「華」は多くは抽象的意味を受け持ち、中華民族の仮借を指している。一方、開花の華は即ち「花」と書く。

 一方現在、中国では小学校では、「華夏」という言葉の意味について教育が徹底されているという。この華夏というのは、「中華」の華であり、夏商周の三代の最古の王朝「夏」のことである。中国の子供たちには自分たちが世界最古の文明を維持して持つ、中華民族であり、これまた最古の王朝である夏王朝の末裔であることが徹底されているという。 実際の中身が分からないが、民族教育としても、「社会主義を目指す国」の民族教育としては、もう少し、現代的な、世界の中の中華民族ということに重きを置くべきと考えるが・・。


 さて、今回この「華」という字に焦点を当てる。この「華夏」ということについては、NHKが今年の10月18日の総合テレビで、中井貴一さんがレポート役とした、番組を組んでいた。中国では「二里頭村」というところで、「夏王朝」の宮殿が発掘され、今まで伝説上の話として伝えられていたものが、実在したことが確実になったと伝えている。

引用 「汉字密码」(P136, 唐汉,学林出版社)


 「華」は植物の有性繁殖器官であり、古代には華と書いていた。
华は「華」の簡体字である。図に示すが如く、甲骨文字の「華」の字は、まるで木の上の花が咲き誇っている様子である。華は象形文字である。金文と小篆は大きく変化しているが、その趣旨は変わっていない。上は花や葉が茂っている状態で、下は茎や幹枝が伸びているようである。
 古代、木の上の開いた華を称して「華」となし、地上の植物の花が開くことを「栄」とした。


 先に華があり、後で花が出来た。花はいつごろ出来たのだろうか。南北朝以前の書の中には見られないが、晋代の詩の中に、「一岁再三花」の句が見られ、花の字は晋朝に出現したと云われている。 「花」という字の出現后も、多くの成語の中に華の字を用いる習慣が残った。



 「花」、「華」は機能が分かれ、「華」は多くは抽象的意味を受け持ち、華彩、華麗の様に使われている、又
「華夏、華裔」など、中華民族の仮借を指している。一方、開花の華は即ち「花」と書く。
 花の字は草かんむりと化けると書く。これは会意形声字である。化けの字は甲骨文字中では一人が正立、一人は倒立した二人の人間を表現し、人の生と死の変化を示す。花は開いて落ちる、盛んなること敗れることがある。 花は化けるの音符を用い音と意味を表す。
 
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