漢字「縦」の成り立ちと由来:甲骨文字では二人の人間の関係だけで、「相聴く」という意味であったが、
時代が下るにつれ、二人の上下関係、立場の関係を表すようになった
漢字「縦」の原字は「从」です。従って行くということを文字の上からも明確にするために、「縦」という文字が作られましたが、近代になって、簡体字化の過程で、元に戻され、「从」と書くようになりました。
「従」の漢字データ
引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)
時代が下るにつれ、二人の上下関係、立場の関係を表すようになった
漢字「縦」の原字は「从」です。従って行くということを文字の上からも明確にするために、「縦」という文字が作られましたが、近代になって、簡体字化の過程で、元に戻され、「从」と書くようになりました。
漢字「従」の楷書で、常用漢字です。従の簡体字は「从」ですが、原字でもあります 語義は従うことを表すということです。 「縦」という字の甲骨文字は、二人の人が同じ向きに並んでる様をあらわしていますが、二人の人がお互い背を向け合っている様を示す右の文字は「北」を表し、そむくという意味を表します。 甲骨文字の段階は、文字は単なる二人の関係を表すだけであったものと推察されますが、時代が下るにつれ、文字は単に二人の関係だけではなしに、二人の社会的立場を表すようになり、いわゆる「従う」という意味が出てくるようになり、それを明確にするために、ギョウニンベンが追加され、先の人に従う、或いは従えてゆくという意味が明確になってきたものと考えられます。 | ||
従・甲骨文字 |
从・甲骨文字 前後に二人の人形があり、まるで一人の人が前面を歩いているかのようです。 |
从・金文 金文では歩いていくことを示す「止と道路を示す「記号」が付け加えられ、二人の人が相随行して道路を行くことを示している。 |
从・小篆 小篆の従は金文と構造上は同じで、ただ文字の構成上一定の調整がなされている。 |
「従」の漢字データ
漢字の読み
意味
同じ部首を持つ漢字 従、縦
漢字「従」を持つ熟語 従事、屈従、主従、従容、合従、従者
- 音読み ジュウ
- 訓読み したが(う)
意味
- したがう (動詞)
- 従って
- 従える(したがえる)
同じ部首を持つ漢字 従、縦
漢字「従」を持つ熟語 従事、屈従、主従、従容、合従、従者
引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)
唐漢氏の解釈
「从」は会意文字である。甲骨文の「从」の字前後に二人の人形があり、まるで一人の人が前面を歩いているかのようです。別の人は後を付き従っていく様子です。いわゆる従の本義は従うことです。
金文では歩いていくことを示す「止と道路を示す「符号」が付け加えられ、二人の会意で、二人の人が相随行して道路を行くことを示している。
小篆の従は金文と構造上は同じで、ただ文字の構成上一定の調整がなされている。楷書は「従」と書く。簡体字では「从」と書く。
「从」は会意文字である。甲骨文の「从」の字前後に二人の人形があり、まるで一人の人が前面を歩いているかのようです。別の人は後を付き従っていく様子です。いわゆる従の本義は従うことです。
金文では歩いていくことを示す「止と道路を示す「符号」が付け加えられ、二人の会意で、二人の人が相随行して道路を行くことを示している。
小篆の従は金文と構造上は同じで、ただ文字の構成上一定の調整がなされている。楷書は「従」と書く。簡体字では「从」と書く。
漢字「従」の字統の解釈
旧字は従に作り、辵と从に従とする。从は従の初文。説文に「从、相聴くなり。二人に従う」とし、聴許の意とする。また「从」については随行するなりとするが、辵と从に従う。卜文、金文の字形は从、後に従の字形となるが、もともと一字である。
旧字は従に作り、辵と从に従とする。从は従の初文。説文に「从、相聴くなり。二人に従う」とし、聴許の意とする。また「从」については随行するなりとするが、辵と从に従う。卜文、金文の字形は从、後に従の字形となるが、もともと一字である。
まとめ
ここでも、文字の変化は社会の変化を映したしたものとして、跡付けることが出来る
ここでも、文字の変化は社会の変化を映したしたものとして、跡付けることが出来る
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