性交は、ある人は自然法則の男女の交流に合致するものであり、これは人類が続いて存続していくための保障であると説く。孔子のように聡明なものでも、「端的にいうと食、色、性に帰結する」という。
象形文字が生まれて、文明時代の到来を暗示していた、丁度その時期に、華夏民族の中での両性の関係に一大変革がもたらされた。
それは、捕虜で連れて来られた他の部族の女性に起因するもので、すなわち戦争をして絶えることのない戦利品から来るものであった。
帝王から首領に至るまで、男性戦士は女性の捕虜を占有した。このことで母系氏族制度の社会の仕組みは瓦解をはじめ、代わりに起こってきたのが、王権父系制であり、そのことは即座に有史以前の両性の根本的変化をもたらした。
意義の上から言うときっと、象形文字の中に蓄えられた両性に関する情報は、近代からのものに比べて、未だ未開化の段階の民族資料や傍証として、もっと真実を示し、また興味深いものになった。
漢字の解明は、漢字文化学的な角度から、上古時代の両性の謎を提示するものである。
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