住まいの漢字:「宋」の起源と由来
中華民族の先民たちは、人口が増え村落が発展すると、当然のこととして建築様式の発展が生まれる。
紀元前4、5千年前の仰韶の時期には人々の家屋は前回見た浅穴式の家屋から抜けだし、さらに地上の上につき出し、四方に柱を建て、泥壁をもった、より快適で、より堅固な家屋が出現する。
この仰韶時代は河南省仰韶遺跡や陝西省半坡遺跡の辺りに栄えた文化を言う。食物は畑作で、粟や黍が中心で、豚、犬、鶏を飼育し、陶器は彩陶土器で、素焼きの上に赤や黒で彩色したものを特徴とする。
引用 「汉字密码」(P716, 唐汉,学林出版社) 甲骨文、金文、小篆の「宋」
甲骨文、金文、小篆及び楷書の "宋 song" の文字は、形体は似通って、同じ流れを汲んでいる。上は "内 " 、下に "木 " と、明らかに内と木からなる会意文字である。"宋 ": 蒙古のパオを思い出す
実際に、これは上古の先人民達が木を梁柱にして、架設した地上形の居室である。このような家屋は六千年前に仰韶の時期に既に現われている :家屋を高く地面に出し、柱によって屋根を支える、四周は杭で支え、泥で塗った壁だ。このような木柱によって屋根を支える方式は容易に人々に蒙古のパオを思い出させる。松の木は先民達の第一選択肢
屋根を支えるの木柱には直木を当てる、切り口は荒く、虫が出てこなくて、伐採して使用するのが容易である。黄河の流域では、松の木は先民達の第一選択肢である。実際に、宋と松は同じ音であるから :林では "松 "といい、室については "宋 "という。これも商民族が松木を神木と見なした縁由の一つだ。現代の漢語の中では、原義は失われ国名に常用されている
中夏民族の居室建築の発展に従って、"宋 " の文字の本義もう消えてなくなっている。現代の漢語の中で、 "宋 " は国名に常用され、王朝名、氏名にも使われている。又漢字の字体を指すようにもなっている、即ち宋体あるいは宋の字体を模した字体を指す。「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページ に戻ります。