漢字・兎の成り立ち:象形文字であり、兎の横から見た姿そのもの、古代人の表現力には感心する
漢字・兎の成り立ち:兎と免はよく似ているが由来は全く異なる。甲骨文字はウサギの象形文字です。一方免は兜を脱ぐことを示しています。兎に角、甲骨文字の兔は大きな頭と長い耳、短い尾と上向きに湾曲した小動物です。
「兎角」という言葉は、殷紂の時の逸話で、「大亀に毛を生じ、兎に角を生じる。これ甲兵まさに興らんとすの兆しなり」とあり、世にあるまじきことの起こるをいうことから発生した言葉です。「兎に角」という発想が面白いですね
「兔」の漢字データ
引用:「汉字密码」(P91、唐汉著,学林出版社)
漢字・兎の成り立ち:兎と免はよく似ているが由来は全く異なる。甲骨文字はウサギの象形文字です。一方免は兜を脱ぐことを示しています。兎に角、甲骨文字の兔は大きな頭と長い耳、短い尾と上向きに湾曲した小動物です。
「兎角」という言葉は、殷紂の時の逸話で、「大亀に毛を生じ、兎に角を生じる。これ甲兵まさに興らんとすの兆しなり」とあり、世にあるまじきことの起こるをいうことから発生した言葉です。「兎に角」という発想が面白いですね
漢字「兎」の楷書で、常用漢字です。 右側は「兎」で、ウサギを側面の素描した象形文字です。後ろにある点は、尻尾を表しています。 | ||
兎・楷書 |
兔・甲骨文字 |
兔・古文 甲骨文字を一貫して引き継いでいる |
・小篆 甲骨文字、金文を承継するものだが、単純化と抽象化のため兎の原型は失われている。 |
「兔」の漢字データ
漢字の読み
意味
同じ部首を持つ漢字 兎、兔、冤
漢字「兔」を持つ熟語 脱兎、兎角、菟
- 音読み ト
- 訓読み うさぎ
意味
- うさぎ
同じ部首を持つ漢字 兎、兔、冤
漢字「兔」を持つ熟語 脱兎、兎角、菟
引用:「汉字密码」(P91、唐汉著,学林出版社)
唐漢氏の解釈
「兔死狗烹」(兔が死ねば猟犬でも煮て食えれる、猟犬の役目は終わったので、処分できるの意)の「兔」です。これは象形文字です」
甲骨文字の兔は大きな頭と長い耳、短い尾と上向きに湾曲した小動物です。
側面から見た図は簡単明快です。十分走り跳ぶうさぎのさまを表しています。古文から小篆までの「ウサギ」は、段階的な変換により、直感的に兔の原型を見ることはできなくなったが、変更の一連の流れは極めて明らかです。
「兔死狗烹」(兔が死ねば猟犬でも煮て食えれる、猟犬の役目は終わったので、処分できるの意)の「兔」です。これは象形文字です」
甲骨文字の兔は大きな頭と長い耳、短い尾と上向きに湾曲した小動物です。
側面から見た図は簡単明快です。十分走り跳ぶうさぎのさまを表しています。古文から小篆までの「ウサギ」は、段階的な変換により、直感的に兔の原型を見ることはできなくなったが、変更の一連の流れは極めて明らかです。
漢字「兎」を含む成語、ことわざ
- 兔死狐悲・・・同類相憐れむ
- 兔死狗烹・・・兔が死ねば猟犬でも煮て食えれる (猟が終われば犬は役割を終え食べられる運命にある)
- 狡兔三窟・・・すばしこい兔は多くの隠れ穴を持つ。あらかじめ逃げ道を用意しておき、巧に身の安全を図る。
災害防止の心得みたいな言葉です - 待兔守株・・・「待ちぼうけ」の歌そのもの
- 犬兔之争・・・意味のない争いの比喩
- 兔角牛翼・・・兔には角はなく、牛には翼は生えない。条理に合わないことのたとえ
- 东兔西乌・・・古代神話の中でいうには、月明かりの中に玉兔がおり、太陽の中に三本足の金鳥がいる。したがって鳥と兔で月日を代表させ、月が東にのぼり、日が西に沈む。時が不断に流れることを示す。
- 兔子死了 ・・・兔が死ぬと狐や狸は悲しむ。同類や仲間の失敗や死を悲しむことの比喩
『兔死狐悲』と同じ意味 - 脱兔之势・・・非常に迅速に形勢が変化すること。迅速な行動の比喩
- 全狮搏兔・・・ 小さな目標のため、大きな力で攻撃することの比喩
- 见兔放鹰・・・ 野兎を見て即座に鷹を放つこと。行動に移るときは時期にあっているべきという比喩
この他、四文字熟語は多数あります。これも漢字文化の豊かさなのでしょうかね
漢字「字統 P636」の字統の解釈
象形:兎の形 説文に「うさぎの踞して、その尾を後ろにする形に象る。」兎の字には後ろに一点あり、免にはその一点がないことについて、同字異字が論あるが免は兜を脱ぐ形で声義とも異なる。
兎角とは殷紂の時の逸話で、「大亀に毛を生じ、兎に角を生じる。これ甲兵まさに興らんとすの兆しなり」とあり、世にあるまじきことの起こるをいう。
象形:兎の形 説文に「うさぎの踞して、その尾を後ろにする形に象る。」兎の字には後ろに一点あり、免にはその一点がないことについて、同字異字が論あるが免は兜を脱ぐ形で声義とも異なる。
兎角とは殷紂の時の逸話で、「大亀に毛を生じ、兎に角を生じる。これ甲兵まさに興らんとすの兆しなり」とあり、世にあるまじきことの起こるをいう。
まとめ
甲骨文字にせよ、金文にせよ、生き生きとした人々の浮かび上がってくるようです。実に素晴らしいデッサンで、芸術的ともいえるようなデッサンが素晴らしい。文字の形に簡略化し、実に素晴らしい記号化、抽象化がなされていると思う。
甲骨文字にせよ、金文にせよ、生き生きとした人々の浮かび上がってくるようです。実に素晴らしいデッサンで、芸術的ともいえるようなデッサンが素晴らしい。文字の形に簡略化し、実に素晴らしい記号化、抽象化がなされていると思う。
「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。
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