2021年2月28日日曜日

漢字「御」に込められた祖先の切なる想いとは何? 漢字の成り立ちと由来を見れば謎が解ける!


漢字の成り立ちと由来:漢字「御」に込められた祖先の切なる想いとは何? それは子宝と成長だった!



漢字「御」の読み方、呼び方

  • 訓読み  おん 例)御中   お 例)御前   み 例)お御籤  
  • 音読み  ぎょ 例)御意   ご 例)御飯
  • 使い方 ①敬意やていねいさを表す語。「御挨拶」「御覧」
        ②皇室に対する敬語 「御物」
        ③あやつる。「御者(馭者)」「制御」
        ④おさめる。支配する。つかさどる。 「統御」
        ⑤ふせぐ。まもる。 「防御」


漢字「御」の解釈

漢字「御」唐漢氏の解釈

引用:「汉字密码」(824、唐漢著,学林出版社)
「御」この字には上古先民の子孫繁栄の切なる願いが込められている

唐漢氏の解釈

 "御"の本の字は"禦"です。これは会意文字です。甲骨文字の「禦」の字は右側には跪いている男の人が見えます。左辺は「示」の献卓があります。真ん中には臍の緒を示す記号があります。会意文字で子供を授かることおw願う祭祀を指しています。金文の「禦」の字の形象は特にはっきりしています。小篆は禦の字の形態は整合がとれていて、併せてギョウニンベンの旁が滑らかに表示されている。楷書はこの縁で禦とかく。簡体化で御の字が禦の簡体字となりました。

 "禦"は《説文》では「祀なり」としています。上古時代は高出生率、高死亡率で、極端に低い生育率が基本的特性でした。統計に基づけば有史以前は、嬰児の死亡率は高く、0.5以上にも達した。旧石器時代の世界人口の増加率は100年で1.5%を超えなかった。新石器時代でも4%を超えなかった。この為氏族と部落の生存は出生率と成活率にかかっていた。その意義はことのほか尋常ではなかった。人類の有史以前の生殖崇拝と育産祭祀は非常に旺盛であった。

 漢字「御」の由来と成り立ち:
子宝を願う神へ強いの祈りを体現

 "御"はこの歴史の産物である。春秋以降は人口の数量は大きく増加し、血族群団は地域社会に取って代わられ、人口の多寡は、再び氏族の存否の主要な要件になることはなかった。このために人口の繁衍を希求する禦祭は消滅することになった。


漢字「御」の字統の解釈

字統の解釈

 声符は卸。卸は御の初文。
 漢字「御」は「禦」の初文という。唐漢氏とは全く逆の解釈となる。たしかに「禦」をよく見てみると、金文までは字形の下に祭卓を表す「示」が出ていない。ということは金文までは「御」も「禦」も全く同じ字形であったとなるか、そもそも禦という語は金文の時代までは存在せず、「御」という言葉しかなかったといえるのかも知れない。




漢字源の解釈

 会意兼形声。原字は「午(きね)+卩(ひと)」の会意文字で、堅いものを杵でついて柔らかくするさま。御は「馬を穏やかにならして行かせることを示す。


 

中国・清朝皇帝乾隆帝が自分の舟遊びために造営した船着き場皇帝の船着き場に立つ石碑「御馬頭」
「御」の使い方は日本と全く同じ

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2021年2月27日土曜日

漢字の成り立ちと由来:漢字「碍」は一体どういう意味?「碍」は「障碍」の「碍」たり得るのか?


碍
碍 楷書

漢字の成り立ちと由来:漢字「碍」は一体どういう意味?
 21年2月27日毎日新聞の報道によると、『文化審議会国語分科会の小委員会で26日「障碍」の「碍」の字について、常用漢字表への追加を見送るべきだとの見解をまとめた、常用漢字表への「碍」追加見送り』と報道されている。
「碍」は「礙」の簡体字であり、「礙」は一般漢字レベルにあるとされているが、今は、「碍」の方が多用されているようである。

 読み     音読み ガイ ギ ゲ     訓読み さまた(げる)
 意味    ささえる/さまたげる/邪魔をする
 使い方: よく見かける言葉は 碍子、障碍


引用:「字統」(P103、白川静著,平凡社)
「石」金文「疑」
字統の解釈
 漢字「碍」 声符は疑。《説文》に「止るなり」という。疑は凝然として人の立ち尽くす形であるから、止まって進退しないの意がある。それで、石によってさえぎられること、障碍の意を示したものであろう。字はまた碍に作ることがある。



「石」金文「㝵」

漢字源の解釈
 会意文字。「石」+「㝵」(=得。みつかる)」で、行く手を遮るように見える石をあらわす。
 「碍」は「礙」の簡体字としているが、藤堂博士は原本が「碍」であるかのような説明をしている。






むすび
 この漢字「碍」を甲骨文字から、小篆まで一貫してみると、旁の「㝵」は富を表す「貝」を手でつかむ形になっており、この会意文字が表す意味が、「行く手を遮る」とか「さまたげる/邪魔をする」となるのか理解しがたい。私には字統の解釈の方が腑に落ちる。「礙」は簡体化の過程の中で「碍」となったとのことだが、それであれば簡体化が間違っていることにならないだろうか。

 今の私の浅薄な学ではどうしようもない。どなたか明確にお答えを出していただけないだろうか?




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