2019年1月18日金曜日

灰色の政治家は誰だ? 漢字「灰」の起源を問う


漢字「灰」の起源と由来
 灰色の政治家は誰だ?真っ黒かも知れない。しかし未だ断定できない状態にある政治家を「灰色の政治家」といいます。

 一昨年、昨年と二年越しで、日本の政治は大きく混乱しました。表向きはその混乱は収まったかのように見えます。しかし、国民の間には、その疑惑の燃えカスが未だ熾火のように、残っています。
 政治を混乱させた灰色高官は誰?


引用:「汉字密码」(P329、唐汉著,学林出版社)
「灰」の字の成り立ち」
 「灰」これは会意文です。 金文の「灰」の字は、下部は「火」で上部は「叉」です。 2つの形の会意で、手と火から取り出される灰燼を意味します。 進化の過程で、小篆は叉の中の小さな点が省略されました。 それゆえ、「説文」はこれを「灰色、火が消えて余リカス」と解釈している。「叉は手なり、火は消えているが、また起こすこと可能。」すなわち、火が消えた後に拾うことができる残り火。 楷書が変更され、「手」が省略され、「灰」となった。


漢字「灰」は如何に使われるか
 死んだ灰は発熱、発光することもないので、しばしば自信のなさや意気消沈したことの隠喩として使用されます。

 《庄子•知北游》に、「形若搞骸 , 心若死灰」(形は枯れ木のごとく、こころは死んだ灰のごとし)。成語の中で「心灰意懒、灰心丧气」(がっかりして何もする気になれない)などがあります。


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2019年1月17日木曜日

「光」はフレッツ、光通信色々あれど、漢字「光」の由来は?


漢字「光」の起源と由来
 今年の歌会初めは16日に執り行われた。今年のお題は「光」である。陛下自身が決められるのは平成最後になる。
「贈られしひまはりの種は生え揃い葉を広げゆく初夏の光に」
 この歴史は平安時代に遡ると言うが、国民的行事として定着したのは、昭和22年(1947年)からだという。

引用:「汉字密码」(P320、唐汉著,学林出版社)

「光」の字の成り立ち」
 「光」、これは会意文字です。 甲骨文字の「光」言葉:下の部分は右向で跪いている人の形、上の部分は「火」です。字全体は「火」と「人」で構成されています。まるで照明を灯すのように火を持って高く掲げている人のようです。 金文は頭の上の「火」に単純化を施し、上にさらに2点を追加して、光芒を表現しました。 小篆の「光」の字は金文を受け、下部には人の形が「儿」に変化しています。そして楷書は「光」と書きます。



 個々にあるヒエログラフから、見ると単純に、頭上にろうそくに火を付け、はちまきで巻いて一心不乱に祈り狂う祈祷師の姿を思い受浮かべてしまうのは致し方ないかも知れない。(私自身の貧しい発想から)太古の昔の祈祷というのは、そのようなものではなかったのかと想像してしまう。だがこのようあのオドロオドロした光ではなく、実際私達は、春の草木が一斉に芽を出し、その間に光がキラキラ輝く光はこの上なく眩しく美しいものと思う。

 しかしそんな春の光や、海面に跳ね返る光を実際絵や字で表現しようとした時、非常に難しいものを感じてしまう。光を表現するときには、どうしても、松明や蝋燭のように暗い中で光る限定された光になってしまうのではないだろうか。
 結局、光を字で表現しようとする時、古代の先人たちがしたような表現方法になってしまうのではないだろうかと考えてしまう。


漢字源
 会意文字。人が頭上に火を載せた姿を示す。四方に発散する意を含む。


字統
 「火」と「人」に従う。人の頭上に火光をしるすが、その行為の意味を明示する造字法によるものである。火は古代において極めて神聖なものであるから、これを聖職として掌るものがあった。 


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