引用 「汉字密码」(P719, 唐汉,学林出版社)
堂の物象本源は、プラットフォームの上に建てられた高大な建築をいう
"堂" 、《説文》は "堂“を殿なりと解釈する。土と「尚」の音からなる。"図に示すように、金文中では、堂を意味する象形を具有している。上部は両方に下がった屋根のデッサンの形になっている。(絵だけから見ると、かなり複雑な形状をしている) 下部は台を示し、その建築形状は古代の殿堂である。 金文の別の「堂」の字は上部は "尚" で、家面が両方に坂になっている大部屋を示している。下部は立った形でここでは、設置、建立を示している。堂の物象本源は、このような屋面が両方向に坂になっている建築構造から来ている。プラットフォームの上に建てられた高大な建築をいう。この種のような建物と故宮の大殿と故宮の製造形式は完全に同じで、中国の木造建築の代表である。小篆の "堂" の文字、元々金文の中の一つ字体は、ただ下部の "立つ" は土に変化してしまっている。楷書はこの縁で "堂" と書く。
土台基礎は商代各所の宫室の遺跡で発見されている。
《中山王墓の宮殿の図》:"王堂は四角形二百尺。" その中の "堂"は即ち王の殿堂をさす。"堂" は、また専ら下に土壇があり、台基がある高い宮殿の建物を指す。土台基礎は最初商代各所の宫室の遺跡で発見されている。 土台で高いものは二米から三米までに達している。
「堂」の使い方、使われ方(古代から、現代まで)
古い時代、官庁で行う儀式、案件を裁判する時に言われる "退堂、大堂に上る"などこの類の台基を指していることに基づいている。《論語・先進》;"由、堂に上がるも、未だ入室せず。"仲由(孔子の学生 )が前足場を上がったけれど、しかし室の中に入っていないことを言っている。"堂" は家族あるいは一族の人々の正式な部屋で、尊者がいるところである。だから、この事から、同じ祖父の縁続き関係のものを、例えば "堂房、堂弟 "などという。
現代の漢語中で、 "玄関 " は各種の活動が行われる大型の家屋をいう、例えば "公会堂、食堂、教室 ";またホールの名称あるいは商店の商号などにも用いてる。例えば "懐柔堂、同仁堂" など。「漢字の世界の起源と源流を探る」のホームページに戻ります。
2012年8月7日火曜日
住まいの漢字「堂」の起源と由来
時代もここまで下がってくると建物は大規模にして、壮大なものが出てくる。漢字もそれにつれ、「堂」という後世我々が大きな建物に用いる漢字が生まれてくる。堂々としたものである。この「堂」が歴史上に出現したのは、時代もだいぶ下ってのことと思われる。殷代の「宮」という宮殿を表す漢字の示す建物はこの「堂」よりもはるかに粗末なもので、時代考証がもう少し必要かもしれない。(宮が先か堂が先か?)
2012年8月4日土曜日
住まいの漢字 「尚」:起源と由来

この「尚」という言葉は、原義は切妻屋根のことであるが、そこから派生して、「高貴な」という意味にも用いられる。日本でも「高尚」などと品のいいことの形容に良く聞く言葉である。
引用 「汉字密码」(P717, 唐汉,学林出版社) "尚 " はもともと八の形をした屋根の付いた屋舎という意味
"尚 shang"、これは会意兼形声文字である。"尚" の字の甲骨文と金文共に皆は上下の結びついた構造になっている : 下部は"同" で、 "屋舎" の形を示している、上部は"八 "に似ている記号で、両方を切り放す意味を示す。ここで、両形の会意で、これは一種の屋根が両方に落ちた家を示す(日本では切妻という)。小篆の "尚" は変化して、屋根の頂部の一点が竖線になっている。楷書は将に違いも違い、 "尚"となった。
"尚 " 屋根の形から、高貴なという意味が派生した
"尚 " はもともと両方に下がった屋根(日本では切妻式という:筆者注)がある方形の大部屋をさす。円形の家及び片方に落ちた屋根(日本では「片流れ屋根」という:筆者注)と比べ、造形上で"増加 "があり、一つのランク上の尊貴なものであるはずだ。だから、"尚 "は尊崇という意味も持ち、重視するの意味にもなる。"尊さ " 意味から引き出されて、 "尚" の字はまた高く攀の意味がある。特に古代の同じ王帝の女性の結婚のことを指す。《史記李斯列伝》の如く:"もろもろ男すべて秦王女を賜り、女性全部秦の諸公子に嫁ぐ。
"また延用され官位も表した。例えば "尚書"の如し。"尚 " はさらに派生語を生み、「未だ」の意味を持つ。時期尚早
"尚 " は副詞を作る時に、 "未だ"に相当して、これは"もう一面の屋根"があるの意味からの延用されたもの。 この詞義は、現代の漢語の中で存続して、例えば "時期尚早、まだ一息命がある " など。
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