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2020年6月2日火曜日

漢字「里」:資本主義を危機に陥れているグローバリズムから抜け出す概念になりうるか


里山資本主義:グローバリズムの暗闇の中の光明になりうるか
資本主義の煉獄の中で
 漢字「里」の起源と成り立ちは如何に。コロナ騒ぎの中で、コロナウイルスがパンデミックの広がりを見せる背景として、問われているのがグローバリズムであるといわれています。人間のあくなき欲望はアフリカや南米のジャングルを切り開き深い自然の中に押し込められていたものを不用意に開放した結果、様々な未知のウイルスが人間の間に蔓延することになってきたといわれています。  そしてコロナの疫病の克服のため、世界経済は深い痛手を蒙り、サプライチェーンの見直しが迫られ、ITの進化に伴い労働の態様の変化が生じ、一人ひとりの働き方までも対応を迫られてます。 たかが風邪だとたかをくくっていた人間は今までに見たことのない変革を突きつけられているといえます。


資本主義の今日の到達点
 このように人間は、資本主義を通じ生産力を極限にまで拡大し、ついには生産力が消費をはるかに上回ったために、生産消費、再生産というサイクルを破壊し、生産力が生産体制を崩壊させるまでに至りました。
 その後幾たびかの修正を加えながらもどうにか今日まで、体制自体を維持してきたのですが、今日に至って、資本主義体制は地球をも破壊し、資本主義自体を存続させることができなくなっています。  この変化は、資本主義の終焉を示唆しているとも考えられ、全く新しい価値観が必要とされています。



里山資本主義:グローバリズムの弊害から如何に抜け出すか
 そこで、アンチグローバリズムのテーゼとして「里山資本主義」が当面のソフトランディング先として注目されているのは当然の帰結だと思います。つまり利潤最優先のシステムではなく、トータル的にバランスの取れた、生産、分配、消費システムが求められているわけで、過度のグローバリズムを排し、地域の特色を生かした生産対戦を構築する。地域で消費するものは地域で生産をし、流通の賦課を少なくする。全体の生産はITを駆使し、地球規模でのバランスをとりながら生産体制を構築する。
 この実現のための絶対的条件は、グローバリズムの元凶たる無国籍企業やGOFAといったIT企業、アメリカ、中国などの国際企業化した帝国主義を民主主義的な機構の下に支配下に置くことです。
 果たしてそんなことが可能であろうか?今まで人間は強欲の中に埋もれてきた和歌だが、そろそろ民主的な発想に従うのが人間の英知というものだろう。


 以上の議論を踏まえ、漢字の「里」が生まれた原点に立ち返ってみたいと思います。
引用:「汉字密码」(P238、唐汉著,学林出版社)


田と土から構成される
唐漢氏の解釈
「里Li」、これは会意文字です。「田」と「土」という言葉を組み合わせたもので、土地を「田」の形に区分した後の、そのうちの1つを意味します。
 「里」の本来の意味はあるブロックに分かれているエリアを指します。
 「周礼」では「5家族が隣人、5隣人が里」と記録している。つまり、一箇所に住んでいる25家族は「里」と呼ばれている。つまり、田畑の区分を表した。
 また、「里」という言葉は、面積の単位を表すために使用されます。<韓詩外伝>幅300歩、長さ300歩は、「1里」です。古代人はまた、マイルを長さの単位として300歩を1里とします。



結び
 里は殷の時代の土地区分税制に基づく、井田制の区画の中をあらわしていた。そしてその区画に基づき古代の賦課が実施されていたようである。その一単位としてして里があり、、後に集落を指すようになった。そして、里山にあるように田畑の中の集落を里というようになったようだ。

 今まで人間は強欲の中に埋もれてきた和歌だが、そろそろ民主的な発想に従うのが人間の英知というものだろう。




***** ご参考に *****




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