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2021年2月8日月曜日

漢字の成り立ちの意味するもの:漢字「朱」は朱砂から朱を取り出す技術を感じしている?


漢字「朱」の成り立ちと由来:幹の真ん中に瘤のある木とあるが、「朱」の採取に何らかの関係のあることかもしれません

 「青は藍より出でて藍より青し」ということわざがありますが、ここでは「赤は朱より出でて朱よりも赤し」ということができるかもしれません。赤い色を示す言葉には、「赤、紅、朱、緋、赫」という言葉があり、それぞれニュアンスが違います。この中で「赤」は赤い色の総称です。この5つの中で最も古い漢字は「朱」だと考えれらられます。漢字「朱」の成り立ちは木の真ん中に瘤のある木とありますが、この瘤が、当時すでに発見されていただろう朱砂から「朱」の燻蒸・採取に何らかの関係のあることかもしれません。また少なくとも朱砂の燻蒸を思い起こさせる言葉でもあり、朱という色そのものに直接迫るのではないかという点で、私は最も評価できる説でもあります。


引用:「汉字密码」(P149、唐汉著,学林出版社)
唐漢氏の解釈
「朱」これは指事字である。主体の形状は樹木を示している。中間の一点或いは短い横棒は指示符号であり、樹木の幹の中心の所在の位置を示している。またそこから幹を裁断したことを示している。
 「朱」の本義は裁断後の木の杭である。《正字通·木部》は「朱」で以て幹を数える、他の株を作るとしている。これは朱の字に木偏を加えて株である。朱の本義は即ち木の杭である。この意味は専ら株が受け持つことになった。   


 


漢字「朱」の漢字源の解釈
 指事。「木+一」で、木の地の原形のの中央を一線で断ち切ることを示す。つまり切り株を示す。株の原字だが、切り株の木質部のあかい色というのに転用された。


漢字「朱」の字統の解釈
 漢字「朱」の成り立ちは木の真ん中に瘤のある木とあるが、この瘤が何を意味するかわ分からない。ただ「朱」の採取に何らかの関係のあることかもしれません。ただ遺跡から朱砂の燻蒸がなされていたのではないかといわれており、この瘤もそれに関係することかも知れません。
白川博士は金文の第3款に重きをおいて、朱砂からの朱色の抽出、燻蒸に用いられたのであろうと思いを走らせた。

「朱」とは濃いあか色。また、黄色がかったあか色だといわれています。


まとめ
 「朱」の原字である木の幹の部分にある瘤の解釈で判断が分かれた。当時発見されていた朱砂から如何に色を取り出していたか、又その時にいかなる装置が使われたかの解明にロマンがある。



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2012年9月21日金曜日

赤という漢字の起源と由来:人を焼きつけている火の上においた形で、むごい祭祀の名称であった


 紅葉と書いて、コウヨウと読む。この「紅」とは赤いという意味であるが、この赤いという意味を持つ漢字は多い。
「紅 緋 赤 朱 茜 纁 绛(日本語では糸偏)」などがあり、それぞれ少しずつ色合いが異なっている。
 今日はその中でも、「赤」と言う字の起源と由来に焦点を当てる。


引用 「汉字密码」(P632, 唐汉,学林出版社)

赤という漢字の起源と由来:人を焼きつけている火の上においた形で、むごい祭祀の名称であった

 「赤」 これは会意文字である。甲骨文字の「赤」の字は、火の上にある大の字から出来ている。まるで人を焼きつけている火の上においたようである。はるか昔、生贄の人を火あぶりにして雨ごいをした習俗があった。「赤」の字は将にこの種の習俗の形を反映したものである。小篆の「赤」の字は隷書への変化の過程で、今の楷書の赤の字になった。上半分は人の形で、少しずつ変化して土の字になった。

 「赤」はもともと一種の祭祀の名称であった。示しているのは火で人を焚きつけて雨がほしいことを感じさせる。火の炎が起こってくると、まず人の服装を焼ける。この為赤は空と裸の意味がある。「赤地千里」(干ばつや虫害で土地が莫大な広さで枯渇する)、赤貧(貧乏のひどいこと)、「赤手空拳」(自分以外頼るものが何もないこと)、「赤足」(はだし)、「赤膊上阵」(鎧兜を脱いで突き進むこと)、「赤条条」(素っ裸であること)等。人を焚きつけて火で赤く焼けるの意味もある。この為拡張されて朱紅に比べ少し浅い紅色とという意味となった。後日、広く赤色を持つものを指すようになった。

 宋代の詩人陸遊は《记老农语》のなかで「霜清枫叶照溪赤」と詠った。詩の中の赤は即ち紅色の意味である。紅色は鮮血の色、また心臓の色、以て今日革命を象徴するのに用いられる。血を流して自由を勝ち取ることを表示し、赤衛隊、赤胆忠心(忠精心にあふれている)等。

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