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2019年11月4日月曜日

漢字「元」:「元号」の「元」ってそもそも何だ?


漢字「元」の起源と由来
ここでは、「漢字源」、「字統」、「説文」、「汉字密码」を参照したが、三者三様の解釈で少しずつ差はあったが、共通するところは「元」は人の頭や首を表すということだった。

引用:「汉字密码」(P431、唐汉著,学林出版社)

読み方:(音)ゲン (訓)もと 中国語読み:ユエン
 「元」の本義は人の脳みそである。甲骨文字の字形は人の上に横棒の一を加え、人の頭のある部位を示した。あるいは人の上に二本の横線を加えた。この二のように見える記号は古文字の中で「上」という字でる。「元」は人と上を用いた会意文字である。または人の脳の所在を表示したものである。「硕身丧元」(大きい体は元がない)の中の「丧元」は脳を失うことである。
 小篆の「元」の字の下部は「儿」に変っているが、人の体を指している。 「元」は人の頭を指す。 人の頭は丸いので、音も同じようである(「元」の中国語の発音はyuanであり、「円」も同じピンインである。

 説文では「始まりなり」とい解釈している。注釈には、「兀の声音でコツを取るが、兀とは首を失ったものを言うとしている。

 人の頭は人体の首で、「元帥、元首、元凶、元老、元勲」の中の元は等しく首の意味である。上から下まで、人の頭は人体の始まり、いわゆる元は派生して始まりとなる。「元旦、元年」など。 「元」の字はまた天地万物の本源を指す。古人は元気を万物を生み成り立たせる原子物質と認識していた。「元気、元々」の中の元は本源的な意味を表示し、現代漢字の中では一元銭、二元銭に用いられる元であり、円の借用の元は「元」とは無関係である。

漢字源
 象形文字。兀(人体)の上に丸い印(あたま)を描いたもので、人間の丸い頭のこと。頭は上端にあるので、転じて先端、はじめの意となった。


「字統」
人の首の形を丸く大きな形で示した人の全身形で、首を表し元首という。


「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。

2018年12月23日日曜日

漢字「元」:新「元号」の「元」の成り立ちって何だ?


漢字「元」の起源と由来
ここでは、「漢字源」、「字統」、「説文」、「汉字密码」を参照したが、三者三様の解釈で少しずつ差はあったが、共通するところは「元」は人の頭や首を表すということだった。

引用:「汉字密码」(P431、唐汉著,学林出版社)

読み方:(音)ゲン (訓)もと 中国語読み:ユエン
 「元」の本義は人の脳みそである。甲骨文字の字形は人の上に横棒の一を加え、人の頭のある部位を示した。あるいは人の上に二本の横線を加えた。この二のように見える記号は古文字の中で「上」という字でる。「元」は人と上を用いた会意文字である。または人の脳の所在を表示したものである。「硕身丧元」(大きい体は元がない)の中の「丧元」は脳を失うことである。
 小篆の「元」の字の下部は「儿」に変っているが、人の体を指している。 「元」は人の頭を指す。 人の頭は丸いので、音も同じようである(「元」の中国語の発音はyuanであり、「円」も同じピンインである。

 説文では「始まりなり」とい解釈している。注釈には、「兀の声音でコツを取るが、兀とは首を失ったものを言うとしている。

 人の頭は人体の首で、「元帥、元首、元凶、元老、元勲」の中の元は等しく首の意味である。上から下まで、人の頭は人体の始まり、いわゆる元は派生して始まりとなる。「元旦、元年」など。 「元」の字はまた天地万物の本源を指す。古人は元気を万物を生み成り立たせる原子物質と認識していた。「元気、元々」の中の元は本源的な意味を表示し、現代漢字の中では一元銭、二元銭に用いられる元であり、円の借用の元は「元」とは無関係である。

漢字源
 象形文字。兀(人体)の上に丸い印(あたま)を描いたもので、人間の丸い頭のこと。頭は上端にあるので、転じて先端、はじめの意となった。


「字統」
人の首の形を丸く大きな形で示した人の全身形で、首を表し元首という。


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2012年4月1日日曜日

漢字の成り立ちと由来:甲骨文字の「春」からは、古代の先人たちが春を心から待ち望んでいた様子が窺える!

漢字の成り立ちと由来:甲骨文字の「春」からは、古代の先人たちが春を心から待ち望んでいた様子が窺える!

「春はあけぼの、ようよう明るくなりゆく・・」と枕草子の中で清少納言はうたった。桜が咲き、今本格的な春の訪れを迎え、心もここなしか浮き浮きとなる季節である。また最近では「もうすぐ春ですね~、恋をしてみませんか」という歌詞も一世を風靡した。猫のさかりの声がやかましくなる時期でもある。 
 春は草木や木々が日の光を受けて、萌出る季節であり、字体にもそのことがよく現わされている。

 春の原本は会意文字である。甲骨文字の左辺は上下に分かれ、「木」の二つの部分である。木の中間に「日」があり、太陽が昇ることを表している。字の右辺は「屯」であり、潜り込んだ根が発芽することを表している。明らかに春の字の本来の意味は太陽の光が強くなり草木が生え出す時期を表している。
 金文と小篆の春は甲骨と比べ字形は均整化されている。
 

 上部は草冠、中間は「屯」の字で下部は「日」である。以後隷書の変化を経て今日の字体となり、「草」、「屯」の字は最早現らわれていない。
  しかし「春」は一年の開始を示し、この本義はずっと変わらずにいる。春のような景色は「春色」「春光」といい、春の農繁期は「春忙」といい、30歳になると赤い紙に吉祥の文字を対連で「春联」などなど。古代文学者は大変多くの草木の生長する様を描写して、「春に至りて江南の花自ら開す」「春の到来を人は草木に先んじて知る」「春に至れば人間万物鮮やかなり」など、これらの詩句春に万物が萌出る現象を表現している。又「春」という字から始まる成語も多数ある。
参考: 四文字熟語は故事と成語の尽きない泉

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