漢字「風」の起源と由来
引用:「汉字密码」(P265、唐汉著,学林出版社)
「風を読む」と「空気を読む」の違い
昔から色々の局面で、風を読むことは、戦術を立てる上で非常に重要なことであった。映画や物語の上の話ではあるが、三国志の「赤壁の闘い」で揚子江を挟んで、攻撃を仕掛ける際、孔明は風向きの変わるのを読んで、戦術を立てた。このようなことはおそらく古代の闘いだけではなく、現代の戦闘においても恐らく非常に重要なことであると思う。
近頃これに対し、「空気を読む」ということが盛んに取りざたされている。風を読むと同じようなフィーリングであるが、その持つ意味には大きな違いがあるように思えてならない。
昔から色々の局面で、風を読むことは、戦術を立てる上で非常に重要なことであった。映画や物語の上の話ではあるが、三国志の「赤壁の闘い」で揚子江を挟んで、攻撃を仕掛ける際、孔明は風向きの変わるのを読んで、戦術を立てた。このようなことはおそらく古代の闘いだけではなく、現代の戦闘においても恐らく非常に重要なことであると思う。
近頃これに対し、「空気を読む」ということが盛んに取りざたされている。風を読むと同じようなフィーリングであるが、その持つ意味には大きな違いがあるように思えてならない。
- 空気の場合、空気を共有している場でなければならない。しかし風の場合には、空気の流れの変化について論じている。
- 風を読むことは多分に動的である。それに対し、空気を読むというのは静的な行為である。
- 風を読むときには、利害が対立している場合が多い。空気を読むときは必ずしも利害については問題としない。
「風」の字の成り立ち」
風は甲骨文字では() と風鳥の組み合わせからなっている。昔の先民の観念の中では大きな鳥が団扇のように羽を広げて起こす気流から表現されている。殷商時代の先民の風に対する知識は浅いものだった。
商代の甲骨卜辞中、すでに専業化した「四方風名卜辞」というのがあった。
風の分類もまた精緻である。小風、大風、狂風など。金文と小篆中の風の字は上部はみな凡で、 から変化したものだ。但し金文の風のなかは百になっている。小篆の凡の中は虫になっている。説文は風は虫の生を動かすとして、小篆の風の字の解釈を出している。ただ飛んでいる虫が群れを成し風のごとく通り過ぎるかのようだと比較的こじ付け的な理解をしているようだが、金文の表意からは遠く離れることなく、日に照らされた水が熱を受け上昇するとしている。
古代人は風を如何に捉えたか
古代格言中、「木静かなるを欲して風定まらず、子養う親を欲して必要とせず」の名句がある。それから「声を聞いて風を知る、風を察してその志を知る」の経験は物語る。前者に用いているのは風の本義である。後者は即ち風俗・風気をさしている。風は古代で特に指している詩経にあるように詩歌の類の一種である。即ち国風の中に収集したものは各地の民族歌謡である。
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