2016年12月13日火曜日

漢字「鋳」の成立ちを「甲骨文字」に探る:鋳造そのものの情景が文字になった

漢字「鋳」の起源と由来
引用:「汉字密码」(P776、唐汉著,学林出版社)


 「鋳」の原本は会意文字である。甲骨文の「鋳」の字は、その上部は二つの手で、中間は鬲(ここでは古代の土鍋を現している)で、下部は皿であり、三つの形の会意で、両手で土鍋を持ち、下面の皿のようなものの中に銅液を流し込んでいることを表示している。即ち銅器の鋳を現している。
 金文の「鋳」には二つの形があり、一つは甲骨文字とよく似ている。もう一つは中間が象形で、鋳の通り道と空隙を強調している。小篆の鋳は金文を基礎として変化し、金と寿の音で形声字となり、楷書はこの関係で「鋳」と書く。形は複雑化している。 鋳の本義は、金属を流し込んで成器することである。
 説文では「鋳」を解釈して鍍金をすることとしている。金属を赤く熱して、鋳器にすることを指している。美しい金を鋳て剣を作ることとしている。この事は最も適した金属を用いて兵器に鋳造する。古い文献によると中国の鋳造技術は夏の時代に始まるという。


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2016年12月12日月曜日

漢字「飛」の成立ちを「甲骨文字」に探る:鳥が飛んでいる様を形容したもの。・・象形文字


漢字「飛」の起源と由来
引用:「汉字密码」(P80、唐汉著,学林出版社)


 飛は楷書の繁体では「飛」と書かれる。金文の飛の字はまるで一匹の鳥が空中を飛んでいるときの正面から見た図である。小篆の形の源は一匹の鳥がますます遠くに飛んでいる形状で、下辺は翼を広げて、力を込めて羽ばたいている様を示している。中間の縦線は飛行路線を示し、上部は鳥が次第に遠くへ、省略して一つの翼の図形だ。 従って「飛」の本義は鳥が飛ぶことである。拡大して一般的な意味の飛ぶを概して示している。 概して言えば、すべて空中を飛ぶもの、みな「飛」という。「飞雪、飞沫、飞机、柳絮飞扬」(空中に舞う雪、飛沫、飛行機、柳ワタ舞い上がる)などなど。「飛」の字は速いこと、慌ただしいことの形容にも用いられる。「飞奔、飞快」 (飛ぶように走る、飛ぶように早い)など。また意外なこと、根拠のないことの表示にも用いられ「流言飛語」の如し。

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