2016年11月24日木曜日

漢字「敗」の成立ちを「甲骨文字」に探る:鼎を打ち壊すこと


漢字「败」の起源と由来

引用:「汉字密码」(P683、唐汉著,学林出版社)

「败」は「敗」の簡体字である。甲骨文字の「敗」もまた会意文字である。左辺は「鼎」の象形素描であり、手で棒を持って、叩いている様子である。もともとは会意で杯を壊すことを表している。俗語の「あなたの家の茶碗を打ち砕く」と同様のことだ。金文の旁は二つの貝となり、貴重で、値打ちのあるということをあらわしている。小篆と楷書ではこのことから「壊す、名誉を傷つける」。
 説文では「敗」を「壊すこと」としている。本義は杯を壊すこと名誉をきずつけることである。《韩非子•难一》にあるように、法败損なわれて国乱れる。「法败」とは誰でも護らなければならない儒教の教え(道)が損なわれるの意味である。  「毁坏」は拡張され、凋落する、落ちぶれるの意味である。「花开败了、肉腐败了」(花開いてしおれ、肉腐る)の意味だ。「毁坏」はまた拡張され、物事の失敗、成功しないことを表す。「敗北、負けて泥、成敗得失」など。
  「敗」は動詞を作り、敗れる、ヤブルの自動詞と他動詞になる。目的語のあるときは、別人を打ち破敗る。甲隊は乙隊を打ち敗る。のごとく。目的語のないときは、「自分が敗れる、甲隊が敗れる」のように使う。


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