2019年2月21日木曜日

「疾風ロンド」に使われた漢字の「疾」の由来は?


漢字「疾」の起源と由来
 2016年製作された映画で「疾風ロンド」というのがある。これは阿部寛主演で人気作家・東野圭吾の同名サスペンス小説を映画化したもので、大学の研究所から盗まれた違法な生物兵器「K-55」を秘密裏に探す物語であるが、駆け抜けるイメージから「疾風」と名付けられたものだろう。

 ところがそもそも疾風というのは日本でも、中国でも病気のことを「疾病」という。しかし、古代は「疾」は外傷のことを「疾」といった。それは疒に矢と書くことからも窺い知ることが出来る。


引用:「汉字密码」(P444、唐汉著,学林出版社)
「疾」の字の成り立ち」
"疾"、これは象形文字です。甲骨文字と金文は、人に腋の下の中に矢の形をしています。 小篆の「疾」という言葉は、人の「大」という記号が「床を表す記号と」とその上の一の字形に変わり、これが「疒と矢の音声」との形声にこれは実際には文字の方向偏と旁の分類の結果です。 楷書は小篆を継承して「疾」と書く。

古人は「疾」をどのように考えたか
 昔は弓矢は血族の遠くに飛ばせる殺戮手段として使われてきた。発射場所を隠蔽することができることから人々に危険の状況下にあることを自覚させなく出来る「矢」にすることを可能にしました。 しかし、技術的な条件に限られて、古代の弓は、ほとんどの場合、人の中で矢のすぐ後に矢を使うと、すぐに死ぬことになる。だから「疾」の元来の意味は矢の受傷を意味します。

「疾」と「病」の混用
 だけれども説文は「疾」は病なりとしている。 「実質的に、「疾」と「病」は意味が異なります。「疾」とは外傷を指し、「病」とは体内の病変を指します。 古来からの文籍のなかで、両方の文字が混用されて再び分けることが出来なくなっている。「疾患、积劳成疾、关心疾苦」といった言葉の中の「疾」という言葉も病気として解釈することができ、すでに内病、外傷の区別は出来なくなっている。

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