漢字 穴:「穴」の起源と由来 先人たちは穴から出てきた
穴は本来動物の巣穴のことをいう。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」とか「穴があったら入りたい」と我々の生活の中でも、交わされることである。もっとも最近はこのようなリスクを負う場面が少なくなって、人々はあまりこう言ったことを処理をするのに慣れていないので、どうしていいかわからない。だから警察等の公権力を頼りにしがちである。この事は社会が発展したともいえるが、別の見方をすれば、人間の退歩である。社会がきちんと機能しているうちはまだいいが、最近では本当に機能しているのかと疑う場面に遭遇する。これからますます複雑になる社会の中で「自分の命を自分で守る」ために、リスクに対応する能力の開発も必要になってくるだろう。
その意味で、先人の残した漢字から、「自分の命を自分で守る」生活の知恵を探ってみたい
引用 「汉字密码」(P714, 唐汉,学林出版社) "穴"は 上古先民住んでいた洞穴のデッサン画像
"穴xu" は、これは一つの象形文字である。甲骨文の "穴" 文字は "天子" の中の"丙" の文字との同じ源で、上古先民が住んでいた洞穴デッサン画像だ。約 7000 ~ 10000 年の間の有史以前、黄河中下流地方の先民は、一種の袋状の穴居室を使っていた。いわゆる "土の穴" である。"穴"文字の本義は "土の穴" だ。
このような口小さい腹の大きい穴によって土を掘ってつくる、屋根だけはあり、壁体がなく、その縦断面は"内"形だ。甲、金文の"穴"文字は相当このような土室に似ている。小篆の"穴"文字は金文を受けて、その上に一点を添加して、穴の脊椎屋根の出現を表している。楷書は小篆を受けて、点画の間を分けて"穴" と書く。 "穴"文字の本義は "土の穴" だ。
《易•系辞下》にある如く"穴居而野处。"この中の "穴 "は即ち地穴のことで、穴洞の意味である。 また拡張して、墓を掘る、墓穴(埋葬する死人の穴)のこと。《歌•王风•大车》:の如く、"死则同穴。"とは、死後は一緒に埋葬するということ。「穴」の字は部首字である。およそ穴の字が構成されている字は皆家屋や洞穴に関係がある。害、巣窟、窓、孔など。
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