漢字 地の起源と由来:万物の生成の源を表す「土」と古代の生殖崇拝の観念を表す「也」の会意文字
ここでも唐漢氏の説には、少し「納得しかねる部分」があるが、部分的にあれこれというより、全体としてどう評価するかということに力点を置いているので、そのまま紹介する。古代では、万物は火、水、土、気の元素?から成ると考えられていた時代があった。地とはすべてを育むことを意味する也と土から構成されるのは、ある意味最もな帰結かもしれない。
唐漢氏の解釈
「 地 」は説文では、「エネルギーの始め、軽、清、陽は天をなし、重、濁り、陰は地になった。万物を陳列するところ。「地」は土と也の音声からなる。許慎の見るところによれば、天地の形成ないし、混沌とした状態から別れ、軽い清いものが天に昇り、重い汚いものは淀んで地になった。この種の認識と宇宙星雲の実際の形成過程は十分近い。許慎が見てきたように、地はまだ万物の陳列場であった。いうに及ばず、土は万物を生み、地球上に持つ物体全て土地の上のものだ。
「地」は「土」と「也」からなる。「也」は古文字のなかでは、女性性器の象形である。始まりは古代の生殖崇拝の観念の表現だ。両形の会意で、よく繁殖し全てを慈しみ増やす土で、「地」は天に相対し、地面を表す。
【「汉字密码」(P305、唐汉著,学林出版社)参照】
結論
漢字 地の起源と由来:万物の生成の源を表す「土」と古代の生殖崇拝の観念を表す「也」の会意文字。
古代では、万物は火、水、土、気の元素?から成ると考えられていた時代があった。地とはすべてを育むことを意味する也と土から構成されるのは、ある意味最もな帰結かもしれない。
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