漢字「貞」の成立ちと由来:神にお伺いをたてること
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「貞」の漢字データ
引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)
「貞」と聞けば、「貞淑、不貞、貞操」などの言葉がすぐ頭に浮かぶ。道徳的な意味合いによく使われることが多いようだ。 国語辞典によると女の操を守ることを「貞」としている。女が美しさを保つためには、毅然とした姿勢を保つべしというところからきているのかも知れない。貞が使われている言葉の多くは女性に関するものだ。「貞」が付く言葉で男に係るものは、童貞ぐらいなものだ。これも封建遺制ともいえるが、「種の保存」という別の見方からすれば、至極当然なのかもしれない。動物の世界でも摂理である。 それがはるか昔に「力」という一点だけから自然の摂理に反し、「男尊女卑」になったのが、 人間の不幸の初まりなのかも知れない。 誤解を覚悟していうと、女は子孫を残す原点で、男は「生むという」ことに決定的ではない。 力を有する「男」が「女」を隷属させるためには、物理的な力以外の何かが必要である。それが、神であり、神の声をを聞くための『お伺いや占』が必要であった。 少し話がずれたが、「貞」という言葉は、占いから生まれた言葉だ。鼎にかけて卜するというのが本来の意味であるというのが定説であるらしい。 | |
貞・楷書 |
「貞」・甲骨文字 「鼎」 鼎の象形文字 |
「貞」・金文 「鼎」+「卜」 から構成される会意文字です |
「貞」・楷書 金文を継承している | |
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「貞」の漢字データ
漢字の読み
意味
同じ部首を持つ漢字 偵、媜、遉、楨、碵
漢字「貞」を持つ熟語 貞操、貞淑、不貞
- 音読み テイ
- 訓読み さだ、ただ
意味
- ただしい。
- 心が正しい。
- みさおを守る。
同じ部首を持つ漢字 偵、媜、遉、楨、碵
漢字「貞」を持つ熟語 貞操、貞淑、不貞
引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)
唐漢氏の解釈
「貞」は会意文字です。甲骨文の「貞」の文字は、上下が結びついた構造で、上が卜で、鼈甲や牛の骨で占うことを意味する、下が鼎の象形のデッサンです。これが祭器の鼎の意味であり、重さであり、実在であり、このことの確実性を表す。 『金文』の第一款の「貞」は甲骨文を継承し、第二款の「貞」は下部の「鼎」の形を変えて「貝」に簡潔にしている。小篆や楷書は間違いを重ねて「真」と書きますが、漢字が簡体字の時にと「貞」に簡略化された。
「貞」は会意文字です。甲骨文の「貞」の文字は、上下が結びついた構造で、上が卜で、鼈甲や牛の骨で占うことを意味する、下が鼎の象形のデッサンです。これが祭器の鼎の意味であり、重さであり、実在であり、このことの確実性を表す。 『金文』の第一款の「貞」は甲骨文を継承し、第二款の「貞」は下部の「鼎」の形を変えて「貝」に簡潔にしている。小篆や楷書は間違いを重ねて「真」と書きますが、漢字が簡体字の時にと「貞」に簡略化された。
漢字「貞」の字統の解釈
正しい字は鼎に作り、鼎と卜とに従う。鼎をもって卜するもので、探湯盟誓のような方法であるのか、湯神楽 のような方法であるのかあるいは鼎中の犠牲の様子によるものであるのか何とも明らかにしがたいが、ともかく鼎を用いる卜問 の方法であることには疑いはない。
正しい字は鼎に作り、鼎と卜とに従う。鼎をもって卜するもので、探湯盟誓のような方法であるのか、湯神楽 のような方法であるのかあるいは鼎中の犠牲の様子によるものであるのか何とも明らかにしがたいが、ともかく鼎を用いる卜問 の方法であることには疑いはない。
まとめ
「貞」とは本来、鼎を用いる卜問を表していたが、男性社会の中にあって、女性に対し「貞節を守る」という意味にもっぱら用いるようになった。貞節を守ることはいいことであるが、なぜ女性だけに要求されるのか?
「貞」とは本来、鼎を用いる卜問を表していたが、男性社会の中にあって、女性に対し「貞節を守る」という意味にもっぱら用いるようになった。貞節を守ることはいいことであるが、なぜ女性だけに要求されるのか?
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