漢字「取」の成り立ちの意味するもの:漢字「取」は「耳」と「又(手)」からなる。漢字「取」に人間の残虐な一面が垣間見える
漢字「取」の楷書で、常用漢字です。漢字「取」は、二つの部分で構成されています。「耳」+「又」(手を意味する)の二つの部分からなる。 昔狩猟時に射止めた獲物は、耳を切り取って、自分の獲物であることを明示したことに始まり、その後、戦争の時、やはりこれにより自分の手柄を主張したといわれています。 | |
取・楷書 |
取・甲骨文字 | 「取」・金文 | 取・小篆 |
「取」の漢字データ
漢字の読み
意味
同義語
熟語 取材、取得、受取、奪取、買取、採取、取扱、取柄、取組、取消、聴取、取締、取調、取次、取引、取分
- 音読み シュ
- 訓読み と(る)
意味
- とる・・・自分のものにする、手に入れる、手にとる
- めとる(嫁を迎える)・・・嫁をとる
- とる・・・盗む、奪う
同義語
- 執・・・政権を執る、権力をとる
- 採・・・昆虫をとる、キノコを採る
- 撮・・・写真を撮る
- 捕・・・泥棒を捕る
- 盗・・・金をとる、盗みとる
- 獲・・・クジラをとる
熟語 取材、取得、受取、奪取、買取、採取、取扱、取柄、取組、取消、聴取、取締、取調、取次、取引、取分
引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)
唐漢氏の解釈
「取」は会意文字である。甲骨文、金文共に耳と又(取る)からなっている。まるで手で耳たぶを握りしめているようだ。構造的には十分簡潔です。
《説文》では「取る」は耳と手から捕取すること也としており、元々野獣を狩猟したとき、住居地に持ち帰ったとき、便宜的に野獣の耳をとっておき、又氏族の居住地に帰ったとき自分が確実に捕獲したものだと主張すること、また別の一面では、他人が死んだ獣を見たとき耳がないのをみて、この獣の持ち主がいることが分かれば、再度動かすことができない。
この種の習俗は戦場で敵の耳をとって功を主張することに使われた。耳の数が多ければ多いほど、倒した敵が多いことの証明になる。《周礼·夏官》では、得た獣の左耳で以て功を計ることも行われました。
「取」は会意文字である。甲骨文、金文共に耳と又(取る)からなっている。まるで手で耳たぶを握りしめているようだ。構造的には十分簡潔です。
《説文》では「取る」は耳と手から捕取すること也としており、元々野獣を狩猟したとき、住居地に持ち帰ったとき、便宜的に野獣の耳をとっておき、又氏族の居住地に帰ったとき自分が確実に捕獲したものだと主張すること、また別の一面では、他人が死んだ獣を見たとき耳がないのをみて、この獣の持ち主がいることが分かれば、再度動かすことができない。
この種の習俗は戦場で敵の耳をとって功を主張することに使われた。耳の数が多ければ多いほど、倒した敵が多いことの証明になる。《周礼·夏官》では、得た獣の左耳で以て功を計ることも行われました。
まとめ
漢字は平和的なものだけではない。人間の歴史は素晴らしい進歩の歴史がある反面、残虐でおぞましい反面も持っている。漢字はその全てを包み込んで今にある。
漢字は平和的なものだけではない。人間の歴史は素晴らしい進歩の歴史がある反面、残虐でおぞましい反面も持っている。漢字はその全てを包み込んで今にある。
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