さて、前置きが長くなったが、今回は合意の「合」の漢字に焦点を当ててみたい。
両形の意味が合わさって、男女の性のつながりを表し、性交、合歓を表す。
それから拡張され、一般事物の符合、集合、会合など物体間のくっつき合うことを表すように用いられて来た。唐漢氏によれば、「合」のもともとの意味は性交そのものであることになる。
これに対し、日本の白川静先生などは「合」の下部の口の記号は「サイ」を意味し、神のお告げを入れる入れ物だと解釈されているので、「合」全体の解釈も自ずと変わってくるだろう。
ここで映画「ダビンチ・コード」を見られた方は思い出すだろうが、主人公が聖杯の秘密を解明するくだりで、「山の形は男を現し、V字形のものは女性を表すのが世の中の一般的な表記法だ」という箇所がある。この解釈は万国共通のようにも思えるが・・。文字や符号が生活実態を反映したものか、抽象的な概念である「宗教・神」を反映したものか、さらなる議論が必要だろう。
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