漢字「必」は元々は何を意味していた?太古の人々が何に誓ったのか?
漢字・必は今では必ず・必然という意味に使う。しかし漢字が意味していたものは驚くなかれ・・
我々の祖先は最初から抽象的に物事を考えたわけではない。その謎を解くカギは、象形文字にある。
甲骨文字では武器の柄の部分を表す。木に添え木をして補強し、縄や紐で周りをぐるぐる巻きにしたもので、木の棒単体より強度が増し、戈や斧などの柄に用いられた。
この様にして両側から締め付けられた木は動く余地ががなくなることから、ずれる余地がなく、そうならざるを得ないという意味が引き出されたという。
武器を手にしたら、必ず・・ という意味が含まれているのだろうか? 深読みのし過ぎ??
導入
前書き
目次
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漢字「必」の今
漢字「必」の楷書で、常用漢字です。 兵器の柲部の形戈や矛・鉞等の頭部を柄に装着する部分を主とする形である。 「秘」は「必」を初字として作られ。「必」は専ら副詞として用いられる |
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必・楷書 |
漢字「必」の解体新書
必・甲骨文字 戈と矛・斧、鉞などの兵器の柄の部分のデッサンです |
必・金文 両側に点が加えられ、糸縄の巻き取りと漆の塗装を示します |
必・小篆 両辺の点が長く引っ張られ、隷書化の後楷書の「必」の字になりました。 |
「必」の漢字データ
- 音読み ヒツ
- 訓読み かなら(ず)
意味
- かならず、絶対に ・・必然、必死
- きっと行う、絶対やり遂げる ・・必読
- 欠くことができない ・・、必須事項
同じ部首を持つ漢字 必、柲、泌、秘
漢字「必」を持つ熟語 必要、秘密、必需、必然
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漢字「必」成立ちと由来
引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)唐漢氏の解釈
甲骨文字の「必」の字は戈と矛・斧、鉞などの兵器の柄の部分のデッサンです。金文は両側に点が加えられ、糸縄の巻き取りと漆の塗装を示します。この時期の武器の精巧な職人技を説明しています。小篆の「必」の字は、両辺の点が長く引っ張られ、隷書化の後楷書の「必」の字になりました。「必」の字の本義は兵器の「柄」です。
史書によれば、「必」は工芸を表し、作りは十分に複雑な作りで、中は非常にいい、外は5から七辺の細長い竹の皮の包みで、後に麻の糸の糸巻きに用いられた。こうして作られたものは柔軟で強度が非常に高く、兵器の柄の持ち手に用いられた。
漢字「必」の字統の解釈
象形文字。 兵器の柲部の形。戈や矛・鉞等の頭部を柄に装着する部分を主とする形である。
必の初義には後に、柲という漢字が作られ、「必」はもっぱら副詞に用いられるようになった。
漢字「必」の漢字源の解釈
象形文字 棒切れを伸ばすため両側から締め付けて当て木をして締め付けた様を描いたもの。 両側から締め付けると動く余地がなくなることからずれる余地がなく、そうならざるを得ない意を含む。柲(弓だめのあて木)の原字。弓だめとは:弓矯め/×檠 弓の弾力を強くするために、弓幹(ゆがら)を曲げてそらせること。また、曲がっている弓の材を、真っすぐに改めること。
漢字「必」の変遷の史観
文字学上の解釈
漢字「必」の3款を示す。この字が戈や剣の柄の部分を意味していたとは、驚きである。金文の字が創作されてからもいう塚の変遷を経ながらも、文字としての利便性を整えながらも、美しさを供えて仕上げられている様は、ある種の感動すら覚える。
まとめ
『沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。』は平家物語の冒頭の部分の下りです。今のプーチンを見ているとこの一句が思い浮かばれます。ロシア国民の心の中には、かつてのロシア帝国のノスタルジーが残っているのでしょうか。それにしても罪なノスタルジーです。今の日本にも、このようなノスタルジーが亡霊のように湧き出して、気味が悪い世の中になりつつあるようです。「漢字考古学の道」のホームページに戻ります。
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