コロナウイルスは人類の免疫を無きものにするかも知れない。人類の生態系を脅かすものになっている。
4月11日には、世界で170万人を超す感染者と、10万人を超す死者が確認された新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)。しかし、このウイルスの真の発生源はどこか、世界中の細菌学者や感染症学者が、『 新型コロナウイルスの「0号患者」を探せ!』と血眼になって探しているが未だ明らかになっていない。一方世界の5大陸に広がっているこのウイルスは、すでにアマゾンの奥地にも及んでいるようだ。
栄養の偏りや貧血の問題を抱えている子供も多く、免疫系が脆弱でウイルスや細菌に弱いとされる先住民族たち。医療も行き届かないなか、共同生活のせいで病気があっという間に流行するため、はしかやマラリアと同様、呼吸器感染症の流行は部族の絶滅につながると恐れられている。いまやコロナウイルスは、人類自体の生態系に重大な影響を及ぼしつつあるといえる。
「疫」から免れる機能である、免疫に世界の注目が集まっている。
『免』という漢字
ここでは、この「免疫」のキーワードの中の『免』という漢字に焦点を当ててみよう。
[免]という漢字は、免疫という言葉以外に免職、罷免という言葉に使われている。いずれも、「免」という言葉は、脱離の意味に使われている。
引用:「汉字密码」(P709、唐汉著,学林出版社)
『免』という漢字の起源と成り立ち
「免」、これは会意文字です。甲骨文字の「免」という言葉は、下の部分が直立した横から見た人間の姿で、その上は羊の角の装飾が施されている帽子を表しています。
金文の下部の「免」という字は今でも「人間」の形をしていますが、帽子の飾りは「八」の字に略されています。
小篆の「免」の字には上部に人間の形が追加され、下部の「人間」の形状はアール化しています。
楷書ではこの関係から「免」と書くようになった。
『免』という漢字の原義は「被り物」
「免」という言葉の本来の意味は、もともとは帽子やその類の装飾でした。部屋に入るときや客に会うとき、休憩するときにはすべて脱ぐ必要があるため、「取り除く、離脱」という意味に拡張されます。
「左荘・哀公16年」の「乃免冑而进」とあるのは、ヘルメットを脱いで部屋に入るという意味です。
古代の皇帝の冠
中国の時代劇に出てくる、あのすだれの付いた冠です。「ベンカン」と呼ぶらしいです。
結び
免という字は元々被り物や帽子を指す言葉だったのが、使われているうちに「被る」ではなしに[脱ぐ」という意味になって定着してしまったというのは面白いですね。
「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。 |
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