漢字「上」の起源と由来
甲骨文字では「上」は「二」であったのが、やがて「上」となった。理由は、至極簡単で、古代人も頭が混乱したからだ。
引用:「汉字密码」(P338、唐汉著,学林出版社)
上は指事字である。甲骨文、金文の上の字は一つの横長の線あるいは弧線の上方に一条の横線を加えることで、方向あるいは一の上の意味を表している。後期の金文と小篆は縦線を加えることで、「二」との区別を示した。
上の本義は相対的に高いところを、上面を指している。上と下の意味は相反している。
概念の発展と文字の拡張
またこれから拡張され、等級や品級の上等な事物を広く示す。上級、上流社会、上品、上好などである。古代社会もまた尊長なことを示す。また特別に皇帝を指す。「犯上、上谕」など。
言葉の意味が拡張発展後、順序、時間が前にある事物を指すようにもなった。上冊、上半年など。あるいはある事物の範囲の内にあることを示す。「顔の上、壁に、本に、思想上」など。
動詞にも使われた
上はまた動詞を作るのに用いて、低いところから高いところに上がる意味で、塔に上る、山に上るなど。この他外向き外、前進の意味に用いる。「上街など」。また物を表面に加えるときに用いる。靴クリームを塗る。光を当てる。
とにかく上は言葉の意味も豊富で、豊富な字の使い方、用い方がある。
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