気ままな散歩

2020年7月28日火曜日

漢字「立」:自立とは周りの関わりの中で自分の立ち位置を自分の頭で考えること



 独立、自立とよく言われますが、口で言うのはたやすいが、これがなかなか難しい。大の大人でも「この人、本当に自立しているのかなと思う人が特に最近は多い気がする。それは、何より自分の頭で考えない人が多くなったことによることが大きいだろう。自戒の意味を込めて振り返ってみよう。



引用:「汉字密码」(P366、唐汉著,学林出版社)
甲骨文字から小篆に至るまで変遷は一貫している
唐漢氏の解釈
「立」、会意文字です。 甲骨、金文、小篆から楷書への変化の過程は、一つの流れが受け継がれ、非常にはっきりと示され、文字の段階的な進化を明確に示していますが、それらは決して変わらないという原則を保っています。
 「立」の字形は、立っている「人」と人の下の横線で構成されます。 下部の水平線は地面を表しており、全体のグリフは両足を広げて大地のうえに佇立している人です。 したがって、「立」の本来の意味は佇立です。



字統の解釈
 白川博士の解釈も唐漢氏とほぼ同様。参照:字統 P875

立つという字は「大」と「一」に従う。一はその立つところの位置を示す。
それで金文には立つという動詞と位という名詞に用いる
 
成語に見る「立」
 成語の「天を頂きに立つ」、仏教古典の「地に立ち仏になる」とは、「立」という言葉はすべて佇立を意味します。 そこに立っている人は直立していることです。 したがって、「立」という言葉は、拡張され功績を建てることや、建てるという意味を表しています。成語「立竿见影」の中の「立」は竿を太陽の光の下で立てれば、直ちに竿の陰ができる。(効果てきめん)。論語にある「吾十有五而志于学、 三十而立」に示す意味は、「「三十(30才)にして立つ」(30才で学問で自立できるようになった)ということ。



結び
 「立つ」とは自分の二本足で立つという意味。太古の昔から言われていること



「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。

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