漢字「熊」の成り立ち:能+灬(火を表します):能と熊は別物ではない。熊は能であり能は熊
昔から「能ある鷹は爪隠す」といわれていますが、熊に関して言えば、「能ある熊は能隠す」とでもいえるかもしれません。我々は、能と」熊は全く別の漢字のように感じていました。
しかし、熊の中には「能」が隠されています。不思議なことにそれを認識することはあまりないのです。漢字というのは不思議なものできちんと認識すれば、ものは見えてくるものです。熊の中に能と火が隠され、それぞれに意味があったということを!
「熊」の漢字データ
引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)
昔から「能ある鷹は爪隠す」といわれていますが、熊に関して言えば、「能ある熊は能隠す」とでもいえるかもしれません。我々は、能と」熊は全く別の漢字のように感じていました。
しかし、熊の中には「能」が隠されています。不思議なことにそれを認識することはあまりないのです。漢字というのは不思議なものできちんと認識すれば、ものは見えてくるものです。熊の中に能と火が隠され、それぞれに意味があったということを!
漢字「熊」の楷書で、常用漢字です。 上部は「能」、下部は火で四つの点で表します。 | ||
熊・楷書 |
熊・甲骨文字 象形文字そのものです。古代人が生き生きと事物を表現していたのには驚かされます |
熊・金文 文字として、抽象化と形象が洗練されがかつ、使いやすい、書きやすい形になっています |
熊・小篆 文字として一層抽象化が進んだのでしょうが、甲骨文字や金文に見られた、熊の形体を見出すことはできなくなっています、 |
「熊」の漢字データ
漢字の読み
意味
漢字「熊」を持つ熟語 熊笹、熊手
- 音読み ユウ
- 訓読み くま
意味
- 熊
漢字「熊」を持つ熟語 熊笹、熊手
引用:「汉字密码」(Page、唐汉著,学林出版社)
唐漢氏の解釈
「能」は「熊」の初字である。造字の始め「能」が参照されているのは、図の示すような雰囲気の、甲骨文字の「能」の字で、まさに熊の図である。左は頭で、上は耳で下は口、大きくて太い体と足の爪、腰には小さな尻尾。
金文の中では巨大な首と大きな口、正に典型的な熊の特徴である。小篆の形体は既に熊の様子ではなくなっている。
楷書では小篆から変化して、熊の大きな二つの爪は能の字の右の部分は変化し、人が熊の様子を探すことはできなくなっている。能の本義は「熊」である。
「能」は「熊」の初字である。造字の始め「能」が参照されているのは、図の示すような雰囲気の、甲骨文字の「能」の字で、まさに熊の図である。左は頭で、上は耳で下は口、大きくて太い体と足の爪、腰には小さな尻尾。
金文の中では巨大な首と大きな口、正に典型的な熊の特徴である。小篆の形体は既に熊の様子ではなくなっている。
楷書では小篆から変化して、熊の大きな二つの爪は能の字の右の部分は変化し、人が熊の様子を探すことはできなくなっている。能の本義は「熊」である。
漢字「能」の漢字源の解釈
会意文字 「能」は ねばり強くて長く燃える獣のあぶら肉のこと。 熊は「能+火」で、肥えて脂肪の乗った熊の肉がよく燃えることを示す。熊は昔火の精であったあると考えられた。
会意文字 「能」は ねばり強くて長く燃える獣のあぶら肉のこと。 熊は「能+火」で、肥えて脂肪の乗った熊の肉がよく燃えることを示す。熊は昔火の精であったあると考えられた。
漢字「熊」の字統の解釈
字統839ページ
会意文字である:能と火に従う。説文に 「獣なり。豕に似て山に居し、冬は蟄す。 能に従い 炎の省声」とし、炎声の字とする。
字統839ページ
会意文字である:能と火に従う。説文に 「獣なり。豕に似て山に居し、冬は蟄す。 能に従い 炎の省声」とし、炎声の字とする。
まとめ
会意文字であるようだが、甲骨文字にせよ、金文にせよ、まるで象形文字であるかのように生き生きとした人々の姿が描写されている。古代人の表現力には驚かされます。文字の形に簡略化し、無駄を省いたデッサンとなっており、実に素晴らしい記号化、抽象化がなされていると思う。
会意文字であるようだが、甲骨文字にせよ、金文にせよ、まるで象形文字であるかのように生き生きとした人々の姿が描写されている。古代人の表現力には驚かされます。文字の形に簡略化し、無駄を省いたデッサンとなっており、実に素晴らしい記号化、抽象化がなされていると思う。
「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。
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