印:人を力で押さえつけ仰臥させる行為
われわれ日本人にとって、印と聞いて、まず頭に浮かぶのは、対馬で発見された金印であろう。
漢委奴国王印は、日本で出土した純金製の王印(金印)である。国宝に指定されている。
金95%、銀4.5%、重量108.73gの金印は、金が1グラム7320円から換算すると、79万2千円となるが、歴史的な価値は値段がつかない。
「印」という言葉は、会意文字です。甲骨文の左上には大きな手があり、右には左に向いた小さな人が跪いている人、つまり手が小さな人圧服している形です。
金文は更に明らかになって、上面の大きな手が下の人を押し下げ腰と背中を90度曲げざるを得ないようにしている。したがって、「印」という単語は「抑」という単語の元の文字です(「印」と「抑」の古代の音も通じています)。
小篆の上部が手(爪)となり、人(下部)は人の形「卩」(セツと読む)に変じます。
楷書は将に手(爪)を左に、人は右に受けて「印」と書きます。
「印」という言葉は「按」です。 「押す」の按から派生して人々は押さえつけられるものを「印」と呼びました。
秦王朝以前は「印」は皆「璽」と呼ばれていましたが、秦始皇帝は「皇帝」の「印」のみを「璽」(xI)と呼ぶことができ、官民が使用する図章を「印」と呼びました。
それ以来、漢代には「印章」という名前が登場し、「印章」が印刷に拡張されました。また痕跡を表示して「脚印、熔印」などもといいます。図章と印主を照合すること、また長く符合することを「心心 相印」などの言葉で言います
字統の解釈
印という字について 手を以て人を抑え 仰臥させる意味である説文には 爪と卩とに従って、卩を押捺する意と解している。しかし卩は仰臥する人の形である。
抑える人よりいえば抑、臥する人より言えば その臥するものに手を加えるのは印、印と抑とは頭音が同じく双声の語である。
結び
刻印、印刷、印象のいずれの「印」も押さえつけるという意味を含んでいる。
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