最近霞ヶ関の辺りではやたら土木工事が為されているようだ。「岩盤規制」に穴を開けるなどという言葉が漏れ聞こえてくる。今使われている言葉「岩盤」の「岩」こそ、将に太古の昔に使われていた用法そのものかもしれない。せっかく岩盤を穿つというなら、ちまちましたことは考えずに、「霞ヶ関の魔の岩盤」に穴を開けて欲しいものだ。
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「汉字密码」(P309、唐汉著,学林出版社)によると、
「岩」は元は巌の異体字である。漢字の簡体化の時に「岩」を借りて「巌」の簡体字とした。
甲骨文字の岩の字は会意文字で山の形の上に3個の石の塊を加え、巨石が突起して山峰を形成していることを表示している。小篆の岩の字は別に起こしたかまど或いは山から殷の声の形声字である。(また威厳の意味を含んでいる)楷書はこの関係から巌と書く。漢字は簡化の時点で岩を規範とする。
岩は本来巨石の挺立する険しい山峰を指し、広東省の七星岩のようなものだ。また拡大して一般に山峰を指す。
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