気ままな散歩

2016年11月24日木曜日

漢字「禽」と「獣」の成立ちを「甲骨文字」に探る:「二足で羽のあるのは禽で、4足で毛のあるのは獣という」


漢字「禽」の起源と本来の意味は

引用:「汉字密码」(P120、唐汉著,学林出版社)

 禽もまた会意文字である。金文の「禽」は上下が結びついた構造をしている。下部は畢(古代の狩に用いられた長柄のついた網)乃至長柄の捕捉網で、上部は記号「A」で、元々は男性の生殖器を表す符号である。この表示では一匹の色彩班と端の雄鳥を捕まえている。
小篆の「禽」の字は上部は「今」に変わっている。今の元の漢字は男子の射精であり、また現実の現在という意味である。
 別の角度からいうと、「今」はここではすでに発声記号であり、また一匹の美しい雄鳥を捕捉したことを表示したといえよう。
  「禽」は動詞を作って、鳥獣を捕まえることを指している。《逸周书・燕策》で、「武王狩りをし、虎22匹を捕まえた(禽)」。この意味は後に哺乳する「檎」を示す。「禽」は名詞を作り、すなわち鳥獣を捕獲することの意味になる。《孟子・滕文公下》の如く「終日一禽も捕まえず」。後にはまた狩りをする対象をいい、《説文》ではこれによって、禽は獣の総称としている。华佗は「五禽戦」を創立したとあるように、「虎、鹿、熊、猿、鳥」の5種類の禽獣の動作を模倣し、鍛錬する身体的方法である。(华佗は後漢の末期に活躍した医者)「禽はまた特に鳥類を指す。「飛ぶ禽、走る獣、家禽」等。《尔释》の注曰く、「二足で羽のあるのは禽で、4足で毛のあるのは獣という」


「漢字の起源と成り立ち 『甲骨文字の秘密』」のホームページに戻ります。

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